2020年10月4日【今週の見方】の要約版をお届けします。

☆市場の見方☆
・トランプ氏が新型コロナに感染し、市場は「下落する」という見方が多いのはトランプ相場の終焉が見えてしまうから。
・病状が重くなれば復帰しても相当体力が落ちているという事から再選は不可能という判断。
・ホワイトハウスがクラスターならば、折角、米国政府が難航した予算を通過させ「機関を閉鎖」を回避した効果が台無しである。
・実際の日本市場は需給の状態から投機的な売りしか見当たらず、下がっても短期と考えられる。

☆日本株☆
・筆者が下値を気にする一つは、日経平均が8月4日に22500円台で週足の「窓」を開けたままになっている点。
・当時、トランプ米大統領が経済対策でリップサービスをしたことと、新型コロナワクチンへの期待が高まったことで開けた「窓」だが、いずれもまだ実現していない。
・ただ、日本の景気は良くなっている。10月1日に9月調査の日銀短観が発表され、大企業の製造業、非製造業とも業況判断DIは6月調査からマイナス幅が縮小した。
・自然な相場ならば、DIがマイナスからプラスに変化する必要がある。しかし、それまでのタイムラグに当たるから「押し目買いではあるが、中立を維持」というスタイルは変わらない

☆需給状況☆
【国内】
9月の日本株の堅調は海外投資家ではなく、珍しく国内投資家による買いが原動力になり、その中心は現物では中間配当取りの買い、 先物では配当再投資の買いであった。
先物はみずほ証券と野村証券の買いが目立った。みずほ証券の買いは機関投資家によるヘッジ売りの買い戻しと判明した。
・野村証券の買いは個人投資家によるベア型ETFの日経ダブルインバースの売りに伴う買い戻しであった。
➢野村証券の先物の売り建玉は縮小したものの、 依然、高水準で推移している。
【外資系】
・外国証券ではクレディ・スイス証券、GSのの動向がカギを握る。
GSは野村証券とは対照的に9月に先物の売り建玉を大幅に拡大し、今年3月にコロナ・ショックで日経平均が大底を打つ直前の水準を上回った事は大きい。
・GSはいまだに売りは多いが、週末にあの下落の中を買いに来ており、23000円死守の立役者。春先から6月も売り建玉を買い戻し、日経平均が急反騰する原動力になった。
クレディ・スイス証券の先物の売り建玉が拡大したことで、現物の裁定売り残も高水準。
・裁定売り残の買い戻しが日経平均の上昇基調を維持する一因になっており、買い戻し余力の大きさが引き続き支援要因である。
・しかし、米国の混乱が最悪に向かうと、先のナスダックのように強引に潰すことも考えなくてはならない。

☆運用☆
・買い要因はあるが、日本株はリスク要因の方を重視して、買いの持ち高をやや減らしたい。
・「さあ、ここから!」という10月頭の出鼻をくじかれた日経平均である。
・この市場は非常に難解で、企業や経済環境が主題ではなく、需給関係と政治的な優先になっている。

★投資戦略★
・今はこの先が判らない段階に来たので、運用論から来る考え方で、持ちは極力減らす方針。組み直しを徹底するために、口座を見直す必要がある。
個別銘柄の押し目買い対象はウィズコロナ関連やデジタル関連など時流に沿ったテーマ株に絞れるし、無駄なものは排除して資金の徹底的な有効活用をすべきである。
・経済や政治が不透明な時に、企業まで不透明なものを持つことは、自分の投資を惑わすだけである。


上まで買い切るだけの資金や理由が見つからず、2年後に始まる税金回収経済に陥った時に、米国の政策を主とした「保護貿易」と「重税」「財政のリストラ」を考えたら、来年後半としていた不景気入りを少し早めてもいいかもしれない。そのためには、今から絞り込んで行くべき癖をつけるべきだと思う。


今週の見方(10月4日)
株式投資:今週の参考銘柄(10月4日)

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