2020年12月13日【今週の見方】の要約版をお届けします。

☆9日に26800円台回復☆

・野村証券が先物を4000枚以上(1000億円以上)買い上げたことが効いて、先週9日に日経平均が一気に26800円台を回復した。
・野村証券は先物の売り建玉を大量に抱えており、この売り建玉は主に国内機関投資家による保有株のヘッジ売りと個人投資家によるベア型ETFの日経ダブルインバースの買いを映したもの。
・特に個人は先月来の株価急騰で含み損が大幅に拡大している。9日は日経ダブルインバースを信用取引で買っていた個人が「追い証」の発生に耐え切れずに売った。
・それが野村証券の先物の買い 戻しにつながり、踏み上げ相場になったと筆者は解釈している。その後の伸び悩みはその買戻しが一巡したと思って良いだろう。

☆需給状況☆

・先物においてゴールドマン・サックス証券の新規の買いとクレディ・スイス証券の買い戻しが一巡した兆しがあるのは否定できない。
・1兆円規模の買いが二週続いてトーンダウンしており、次の動きがいつ起こるのかを待つ感じである。
・投信設定、NTTデータ還流資金などの潤沢な待機資金による買いは先週でいったん峠を越えた。しかも、今週から来週にかけてIPOラッシュになるので需給が偏ってしまう。

☆米国市場☆

・米国株は堅調な地合いを維持。今月に入ってナスダック市場の売買高が減少しながら上昇したのが今までとは違うと筆者は考える。
・強かった裏には新型コロナの蔓延が止まらないことで、ワクチンから経済の正常化を期待され、バリュー株にシフトされていた資金が再逆流していった故にだと思う。
・米国市場は新春から株式は税金用の換金が始まる習性がある。来週のクリスマス休暇を前にいったん上昇波動に「調整」が近づいている可能性が大きい。

★投資戦略★

・米国株の運用者は少しポジションを絞める方針に傾くだろう。日本株も先物の踏み上げの気分は遠のいて、揉み合い、または調整になりやすいのでは?
・そうなると唯一売られ続けたマザーズなどの個別株の「リバウンド」に向かうはずで、それもないならば調整は大きいだろう。
・仕手系材料株やEV関連でも一歩進んだ、大手と取引のある鉄鋼素材的なタイプや部品製造的なタイプに向かうべきである。
・IPOでも構わないが、新しい事業タイプが良いだろう。

今週の見方(12月13日)

株式投資:今週の参考銘柄(12月13日)

 

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